『新潟へ・・・(その二)』10月12日(日)
2003年10月16日長岡駅の新幹線ホームは閑散としていた。
多くの人は、手前の『越後湯沢』で降りるか、終点の『新潟』まで行くためだろうか?ともあれ、長岡まで迎えに来てくれるりょう君に電話をすることに。
くりす「もしも〜し?くりすです。どうも〜」
りょう君「うぃ〜す。着いたぁ?」
くりす「うん。いま長岡に着いた。どうすればいい?」
りょう君「う〜ん。駅で一番大きい出口に来て。分かるろ?」
くりす「難しい注文だなぁ(苦笑)まぁ、なんとか探すよ。」
りょう君「くりす方向音痴だからな・・・。」
くりす「・・・。」
そういう訳で、僕は『駅で一番大きい出口』を探すために右往左往してみた。初めて降りる駅というものは、なかなかに分かりにくい!!地名を冠した出口の名前が表示されているだけでは、その出口が大きいのか小さいのか想像ができないからだ。
しかし・・・。
僕は『大手町』なる出口を見つけた。これは分かりやすい!!普通、大手町の名がついたところは栄えているものだ。思うに、長岡は城下町なのだろう。そういえば『長岡藩』という名を聞いたことがあるような・・・。「米百俵の精神」だったかな?
さて、どうやら大手町は当りだったらしい。バスターミナルもあるし、お店もほどほどにある。そして、程なくしてりょう君の車が到着した。
1年半ぶりの再会である。もちろん、容貌はそんなに変わってはいない。だけど、後部座席には奥さんのミカさんと赤ん坊がいる。環境は着実に変化しているようだ。卒業して離れ離れになってから同じだけの時間が流れているはずなのに、流れる速さと濃度は違うのだろうか?
りょう君の車に乗った僕は、けいこ嬢に電話をかけた。途中まで迎えに来てくれる手はずになっているからだ。そして、僕らは教えられた待ち合わせ場所に向かった。
待ち合わせ場所に着くと、すでにけいこ嬢が到着していた。彼女は、りょう君の運転する車を見つけると駆け寄ってきた。
けいこ嬢「車で先導するから着いてきて。」
彼女はそう告げると、再び車へと駆けていった。
りょう君「ちちでかくなってるな〜。」
けいこ嬢を見たりょう君は開口一番そう言った。
ミカさん「当たり前でしょ。パパはやっぱりエッチね〜。」
反論する意思が無いのか、それとも二の句がつげないのか、りょう君は黙って運転していた・・・。
けいこ嬢の実家に到着した僕らは、早速お宅におじゃました。そこにはけいこ嬢の子が悠々と寝ていた。
りょう君の子(以下『あー君』)は生後三ヶ月ちょいで、けいこ嬢の子(以下『そー君』)は生後二ヶ月ちょいとのこと。一ヶ月ほどの違いで、体格は一回り違う。この頃の子供の成長はすこぶる早いらしい。
あー君はミカさん似の男の子である。と言う事は、内面はりょう君似になるのだろうか?つまり、ママ似のエッチな男の子?
また、そー君はパパ似の男の子である。だとすると内面はけいこ嬢似ということだろうか。けいこ嬢は、かつて女一人でアジア諸国を周遊したツワモノである。これはかなり行動派の男の子になりそうだ。
先のことはさておき、あー君とそー君がいい友達になれればいいと思うな〜。
けいこ嬢宅で歓待を受けた僕達は、16時頃にけいこ嬢宅を後にした。けいこ嬢のお父様に送られて・・・。(けいこ嬢へ「お父様によろしくお伝えください。見送りまでしていただいてありがとうございました!!」)
すでに日が落ち始めていた。
りょう君の運転する車は新幹線高架の下を新潟方面に向かってひた走る。途中、スーパーで夕食の食材を買い込み、りょう君宅に到着した。
りょう君宅へ足を踏み入れた僕は仰天した。(なんだこれは!?まるでペンションではないか!!)
メチャンコ(宮城弁?)広いというわけではない。新築でキレイである上に、室内空間が広いのだ。「適度に遊びがある」とでも言うのだろうか。ところどころにぬいぐるみも飾ってある。
僕は内心「ほへ〜」と感心しつつも、きょろきょろと部屋の中を見回してみる。赤ん坊のいる家らしく、リビングは赤ん坊中心の雰囲気がある。
そして、今晩僕が泊めてもらう部屋に案内されて二度びっくり。二階は階段を上がった廊下に洗面台が設置してあり、またしてもペンションの雰囲気を漂わせていた。さらに、寝室の雰囲気もまるでペンション。「一泊おいくらですか?」と聞きたい気分になってしまった。
もちろん、宿泊は無料でよいとのこと。とはいえ、『一宿一飯の恩』を返さねばならないので、夕食は僕が作ることに。
今晩の献立は『ドリア』と『トンロースの香草パン粉焼き』と『チキンサラダ』である。『ドリア』は短大時代、りょう君に作った事があり、リクエストに応える形である。
そして、キッチンに案内され手を洗った僕は、三度目の驚愕を味わうことになった。
(つづく)
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