嫌がる僕を無理やり・・・(前編)
2002年10月22日今から数年前、僕がまだ純情可憐(?)な男子高校生の時の話です。
当時、僕は『バレーボール命』な生活をしていました。朝練こそありませんでしたが、部活は当然毎日夜遅くまであり、日曜日の大半は練習試合でした。
そして、そんな学生生活が二年も続き、もっとも大切な『大会』が近づきつつあったある日、その事件は起こりました・・・。
ある日のある時、練習も佳境に差し掛かり、仕上げの『6人練習(ゲーム形式の練習)』が行われました。僕はもちろんAチーム(レギュラーチーム)の一員で、Bチーム(補欠チーム)の後輩にレギュラーの座を脅かされないために、必死で練習をしていました。
激しい練習のさなか、ラリーが続き、セッターから僕にトスが上がり、いざアタック!!しかし・・・、僕は着地の際、ネットの向こうで先に着地した後輩のつま先を踏み、そのまま転倒。足首を捻挫してしまいました。
Bチームの後輩が、着地の時にセンターラインを踏み越えてしまったことが原因でした。
そして、この日から大会が終了するまでの間、僕にとって本当につらい日々が続いたのでした・・・。
骨折をしたわけではないので、足首をしっかり固定すれば運動はできます。しかし、やはり足首への負担はとてもイタイ。完治するまではしばらく時間がかかりそうです。
捻挫をした翌日からも、当然、足首を固定して練習に参加しました。特に軽い練習をしたわけではなく、いつもどおりのキビシイ練習です。
しかし、練習の後に、僕にはスペシャルメニューが用意されていたのです。
練習終了後、監督に呼ばれました。
監督「くりす!ちょっと来い!!」
くりす「はい!」
そして僕は監督の後に続き、体育館の外へ。すると、そこにはマネージャがバケツを持って待っていました。
監督「シューズとソックスを脱いで、このバケツに足を突っ込め。」
くりす「はぁ・・・。」
いわれるままにシューズを脱ぎ、靴下を脱いでバケツに足を入れようとすると・・・なんと、そのバケツの中には『これでもか!!』というくらいに氷水で満たされており、見るからに冷たそう。
くりす「こっ、ここに足を入れるんですか?なんだかとっても冷たそうですね・・・。」
監督「冷やすために入れるんだ!!」
そりゃそうだ。
ご存知の方も多いと思いますが、捻挫をしたときは?冷やす、?固定する、?安静にする、というのが大原則です。手当としては至極妥当なのですが・・・・。
監督「ほれっ!早く入れろ。」
くりす「はい・・・。(しぶしぶ入れる)」
(5秒後)
くりす「・・・!!イ、イタイ!痛いっす!!もうだめです・・・(涙)」
監督「なぁ〜にを言ってるんだ!!まだ入れたばかりじゃないか!!ほれっ」
くりす「はい・・・。・・・キィー、クッ、クッ、クゥ〜。」
僕だけのスペシャルメニュー。
これは今までのどんなに厳しい練習よりも、さらにキビシイ試練でした。
しかし後日、これをさらに上回る試練が、僕を待ち受けていたのでした・・・。
<後編へつづく>
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