正直言って、この日はあまり眠れませんでした。
確かに、披露宴の司会という重責は緊張する理由として考えられるんですけど・・・、僕はもともと、行事に対してそれほど緊張する神経の持ち主ではないんです。
 なのに想像以上に緊張したのは・・・、きっと披露宴の司会は始めての体験だからですね。

 だけど、司会という役が、実は楽しみでもあったのです。
 だって、僕にとって数少ない「最も親しい部類の友人」の披露宴に招待され、かつ、司会という役を与えられたのですから。これは光栄なことです。

 不安と緊張と期待を胸に、手早く身支度を整え、気がつけば9時55分。チェックアウトの時間になっていました。

 廊下に出ると、今朝早くに新潟から駆けつけ、「ともさん」の部屋で着替えをしていた「ともみ氏」が居ました。
彼女はグループの中でもっとも早く結婚し、すでに男のお子さんがいるようです。

 5人となった一行は、ホテルを出て、披露宴会場へと向かいました。
 僕達は安易にも、歩きながらタクシーを捕まえようと試みましたが、どうもうまくいかない・・・。
やはり「行き当たりバッタリ」ではダメですねぇ。

 ようやく一台のタクシーを捕まえ、僕とともさん、ともみ氏の3人は先に会場に向かうことに。
リョウ君とホッシーは次にタクシーを捕まえて会場に来ることになりました。

 僕達がタクシーに乗っていると、今朝1番の新幹線で、宮城からこちらに向かっているはずのアッフーから電話が来ました。どうやらアッフーは、もう一人の宮城県人「偽ソリマチ」と合流して関内に向かっているようです。

アッフー「もしもし、くりす?無理!!」

 開口一番、アッフーはギブアップ宣言。

くりす「えぇ!今どこ?」

アッフー「横浜!」

くりす「はぁ〜?ぜんぜんオッケーじゃん!京浜東北線で2駅、7分で着くよ!!」

アッフー「京浜東北線ってどこよ?」

 時間も迫り、アッフーは混乱している様子。
もっとも、関東で電車に乗ることに慣れておらず、やむを得ないことなんですけどね。

ともみ氏「アッフー、3番線!」

 同じく地方(新潟)から上京(上浜?)してきたともみ氏は、今朝横浜から順調に来ることができたらしく、京浜東北線の発車ホームをアッフーに説明。

アッフー「3番線ね?分かった。」

くりす「関内に着いたら、駅からタクシーで『ロイヤルホール』だよ。」

アッフー「んー、わかった。」

 う〜ん。それにしても・・・。
新婦のケイコが、「アッフーと偽ソリマチにはくれぐれも遅刻しないように伝えておいて!」と言った理由が良く分かりました(笑)

 まぁ、とにかく、全員無事に会場に到着できる算段はできました。
だけど僕は、今回だけはメンバーの面倒を見る余裕は無かったのです。
それはもちろん、司会をしなければならないため。
 今日に関しては、自分のいつものポディションが重荷でした。

 <10:30>

 ホッシー、りょう君、偽ソリマチ、アッフーの姿を確認できないまま、僕は司会の打ち合わせに向かいました。
 5階の披露宴会場前に着くと、すでに控え室には招待客が集まって受付をしています。

(みんなは頃合を見計らって受付にくるかな?)

 僕は一抹の不安を抱きながら、もう一人の司会「らま公氏」を探しました。

 程なくして「らま公氏」と合流。
披露宴担当のキャプテンと打ち合わせを済ませ、祝電の確認。
 披露宴会場に入ると、なんかこう、緊張感がグッと来ました(笑)

 <11:00>

 いよいよ「式」が始まります。
が、うちの仲間は誰もいない!!
どうやら1階のロビーでおしゃべりしているんでしょう。
 僕はあわててアッフーの携帯に電話を掛けました。

くりす「もしもし、すぐ来て!5階!!」

アッフー「えっ?5階?」

くりす「そう、5階ね!」

 もうじきチャペルに移動するため、新郎側と新婦側に分かれて並び始めました。
 すると、僕の後ろに並んでいて、朝、受付をしていた女性が声を掛けてきました。

女の子「あの〜、短大時代の方ですよね?他の短大の人がだれも受付に来ていないんですが・・・。」

くりす「すいません!受付はまだですが、来ては居るんです。」

 なんで僕が謝らなくちゃならないのさ・・・。
ふと後ろを振り返ると、「短大時代の方達」は、列の後ろでフラフラとしています。
 そこで彼らのところに行くと・・・。

「くりす〜、ダメだよ。エレベーターの前で待っていてくれなくっちゃ!!」

 (ピキッ!)

 なっ、なぁ〜、なにを言うか!
一瞬、自分の頬がゆがんだような気がしました。

 が、しかし・・・。

 ふっ(苦笑)
そういえば昔っからこんなだっけ・・・。
みんな変わっていないなあ・・・。

 このあまりにも他力本願な一言に、密かな怒りが沸いたのも事実ですが、その刹那、学生時代を思い出しました。
 この「短大時代の方達」は、全く悪気はなく、当たり前のようにこういうことを言い、人に頼るのです。

(このポディションは一生変わらないだろうな。)

 そう思いつつも、今日だけは司会に集中して、彼らの事には関与しないことにしました。
 ほっとけば自分でやるけど、動く人間は徹底的に使う。
 
(だけど今日僕は動かないもんね〜。)

 今日の密かな決意です。

 <チャペルにて>

 キリスト教式の結婚式に参加したのは初めてです。いや、結婚式自体参加したのは初めてでした。
なかなか荘厳なものなんですね・・・。

 宣誓したり、賛美歌を歌ったり、指輪交換をしたり・・・。なかなか興味深かったです。

 それにしても・・・。
わが友(新婦)はなんというか、豪胆だなぁ。
自分の結婚式で、緊張した様子が全く無い!

 披露宴の脇役(司会)を務めるというだけで緊張している僕は、いったい何なんだろう?
 
 かくして、結婚式は無事に終わり、写真撮影を経て、披露宴会場へと向かいました。

 披露宴開宴は、もうまもなくです。

http://www6.plala.or.jp/sakurasaku


 

 

 

 
 

 

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